第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会

会長挨拶

第117回日本消化器病学会九州支部例会

第117回日本消化器病学会九州支部例会

会長 伊藤 鉄英

(福岡山王病院膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター センター長
国際医療福祉大学 医学部 消化器内科 教授)

この度、日本消化器学会九州支部学術集会である第117回大会を2021年6月11日(金)~12日(土)の2日間にわたり、アクロス福岡で開催させていただきます。伝統ある日本消化器病学会の学術集会を担当させていただくことを大変光栄に存じています。このような機会を賜りましたすべての会員の先生に心より御礼申し上げます。

福岡山王病院は2009年に福岡市の百道浜(シーサイドももち地区)に開院されました。病院からは福岡の町並みや博多湾が一望でき、特に福岡タワーは目の前にあります。私が九州大学第3内科より2017年4月に異動し、九州で初めて神経内分泌腫瘍センターを設立致しました。神経内分泌腫瘍はカルチノイド(がんもどき)と呼称されていましたが、2010年のWHO分類にて神経内分泌腫瘍は悪性疾患であると定義されています(最新はWHO分類2019)。神経内分泌腫瘍は希少腫瘍であるとともに、全身臓器に発生して多彩な臨床症状を呈します。そのため、診断および治療に関しては複数の診療科が連携した診療体制が必要です。診断には最終的に病理分類が重要であり、病理診断に基づいた治療戦略の選択が必要です。現在、九州の多くの病院と連携させて頂き診療を行っています。また、2020年4月より国際医療福祉大学医学部消化器内科の教授を拝命し、現在は学生教育にも力を注いでいます。

今回の大会のテーマは「未来につなぐ消化器診療」です。共同開催の第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会会長の平井郁仁先生のお力をお借りし、最新の消化器・肝胆膵疾患の現状と展望について、特に外科と内科の接点や内視鏡的インターベンションの進歩などに焦点をあてた主題を多く採用し、参加の先生方に満足していただけるようにプログラム編成を行いました。消化器病学に関する領域横断的な興味ある最新情報や知識を共有できるものと思っています。是非とも多数の先生にご参加して頂くように心からお願い申し上げます

第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会

第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会

会長 平井 郁仁

(福岡大学医学部消化器内科学講座 教授)

この度、歴史と伝統のある日本消化器内視鏡学会九州支部例会の会長を拝命しました福岡大学医学部消化器内科学講座の平井郁仁です。若輩者ではございますが、九州支部の発展のため尽力する所存です。福岡での第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会を盛会とすべく第117回日本消化器病学会九州支部例会会長の伊藤鉄英先生と協力しながら進めて参りました。今回の合同開催のテーマは「未来につなぐ消化器診療」とさせていただきました。消化器診療を含めた医療の世界は日進月歩ですが、九州の地から未来へつなぐ新たなエビデンスやイノベーションが発信される一助になればという気持ちを込めています。内視鏡学会の特別講演はダブルバルーン小腸内視鏡の開発者である自治医科大学の山本博徳先生にお願いしております。日本の内視鏡診療のトップリーダーの先生であり、素晴らしい講演を拝聴できるものと期待しております。内視鏡学会では、「炎症性腸疾患に対する診療の現状と将来像」、「消化器内視鏡診療のイノベーション」、「腸肝相関からみた消化器疾患の病態解明と治療の展開」、「消化管出血のトータルマネージメント」を主題演題としました。司会は九州の消化器診療の将来を担う若手の先生を中心にお願い致しました。力のこもった演題と活気あふれる議論を期待しております。

新型コロナウイルス感染症で世の中は大きく様変わりし、学会の開催形式も従来とは異なるオンライン形式や少人数の対面とオンラインのハイブリット形式が採用されることが増えてきました。本学会も開催直前までどのような形で行えるか先行き不透明です。しかしながら、学会の本質は臨床医学、医療技術および医学研究を追究し、議論する貴重な場であることに変わりはないと思います。いずれの形式となりましても、先生方と現在・未来の消化器診療を語り合えることを心より祈念いたしております。本学会へのご参加・ご支援の程よろしくお願い申し上げます。